下落から上昇一色に転じたBTC ウクライナ情勢巡り進展か?
15日のビットコイン(BTC)対円相場は44,596円(0.95%)安の4,648,264円と小幅に反落するも、終値ベースではほぼ変わらずだった。
週末は460万円を背に横ばいで推移していたBTCの対円だったが、週明けにはシカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物主導で442万円まで一段安となるも、イーロン・マスク氏が、保有する暗号資産(仮想通貨)を売却せず保有する旨をツイートすると切り返し、下げ幅を奪回。欧州序盤には463万円周辺まで値を戻した。その後、欧米株が上値を重くするとBTCも460万円を挟み込み揉み合う展開となったが、欧州議会がPoWコンセンサスアルゴリズムの使用を制限する条項を投票で非承認としたこともあり、米市場引け後に相場は一段高と演じ470万円台に乗せた。これにより、対ドルでは節目の40,000ドルに肉薄したBTCだったが、15日の東京市場で買いは続かず反落。直前の上げ幅を全て吐き出し460万円周辺まで押すと、ロシア国防省がウクライナのヘルソン州全域を制圧したとの発表を受け、450万円近辺まで下落した。
一方、14日に続けて行われたロシアとウクライナのオンラインでの停戦協議に法務大臣が加わったことで、停戦合意に向けた文書作成が進んでいることが仄めかされ相場は反発。その後もConsenSysのMicrosoftとSoftBankらからの4.5億ドルの資金調達、原油価格大幅続落と米卸売物価指数(PPI)が市場予想とほぼ合致した安心感による米株高に支えられ、BTCは欧州序盤から米市場引けにかけて概ね上昇一色となり、一時は470万円に乗せた。


ウクライナ情勢や、本日に迫った米連邦公開市場委員会(FOMC)会合があるにも関わらず、週明けから底堅い推移となっているBTC相場だが、対ドルで心理的節目となる40,000ドル(≒473万円)には届かず、週末から今一つ方向感に欠ける展開が続いている。ロシアとウクライナの停戦協議は、ロシアによるウクライナ都市攻撃が続く中でも少しずつ進展が見えてきており、本日も協議が行われる予定だ。FOMCを巡っては、週明け指摘の通り、年内の利上げ回数の見通しが大きな焦点となろう。市場は7回の利上げ(年末時点で1.75%〜2.00%)を織り込んでおり、結果が見通しと合致するか要注意だ。先週の欧州中央銀行(ECB)のタカ派サプライズ、依然として不透明感が残るウクライナ情勢、記録的物価上昇率から鑑みて、タカ派的なサプライズを警戒して結果が出るまで市場では様子見ムードが広がるか。
40,000ドルの上抜けに成功すれば、直近高値の43,000ドル(≒508万円)や45,000ドル(≒532万円)周辺が上値目途としてある。



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bitbank Report 2022/03/16:下落から上昇一色に転じたBTC ウクライナ情勢巡り進展か?










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