BTCは売り一巡で10万ドル死守 戻りを試す材料はあるか?

5日のビットコイン(BTC)円は1562万円から売り優勢で取引が始まり、東京時間序盤には1520万円まで下値を広げた。一方、ドル建てBTC価格が節目の10万ドル(≒1538万円)を割ったことで、売り一巡後には押し目買いが入り、1560万円を回復した。欧州勢参入後は揉み合いに転じるも、米国時間に差し掛かると徐々に戻りを試した。この日発表されたADP雇用レポートとISMの非製造業PMIは、いずれも市場予想を上回る結果となり、米債利回りは幅広い年限で上昇したが、ここもとの景気や株価調整懸念の解消によって米国株相場が反発し、BTCも連れ高となった。米国時間終盤には1620万円にタッチしたが、引けにかけて株価が失速したことで、終値は1604万6132円となった。


昨日の民間の米経済指標を受けて、FF金利先物市場では、12月の利下げを織り込む確率が69%から62%へ低下した。地合いの弱さからデータの上振れには警戒していたが、景気の底堅さが寧ろリスクアセットの下支えとなった格好だ。ドル建てのBTC相場は10万ドル下抜けに失敗しており、ようやく売りが一巡したか。オンチェーン上では、短期筋の含み損の割合が93%を超えており、短期の売りは一巡したと言えるだろう。供給量全体で見てれば含み損の割合は30%付近となっているが、直近2年間ではこの水準で上昇相場の押し目が形成されてきている。とは言え、ここから順調に戻りを試し続けるにも材料不足な印象があり、本日の上値目途としては、4日の下げ幅を奪回できれば上出来だろう。本日は複数のFRB高官の発言を控えており、昨日の民間データから鑑みて、ハト派的な発言も期待できなさそうだ。



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bitbank Report 2025/11/06:BTCは売り一巡で10万ドル死守 戻りを試す材料はあるか?








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