BTCは史上最高値に肉薄も反落 インフレ上振れ消化しきれず?
12日のビットコイン(BTC)円は1536.4万円から取引を開始。前日の上昇で1500万円を回復し、ドル建てでは大台の100,000ドルに乗せた相場だったが、この日は上げ渋る展開で始まり、東京時間は前日終値を挟み込み小幅な揉み合いに終始した。欧州時間に入ると、相場はやや弱含む場面もあったが、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げを受けて切り返した。米国時間朝方に発表された11月の米卸売物価指数(PPI)は市場予想の+2.6%を上回る+3%となったが、失業保険申請件数が予想の+22万件を上回る+24.2万件となり、BTC円は史上最高値の15,571,796円に肉薄した。しかし、その後は伸び悩むと、終盤の米株の軟化に連れ安となり、相場は1517万円まで反落。今朝方にかけては持ち直すも、終値はやや安い1528万円となった。
本日のBTC相場は弱含む展開が見込まれる。米PPIの上振れをもってしてもFF金利先物市場では、米連邦準備理事会(FRB)が来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決定する確率が依然として96.4%織り込まれている。一方、失業保険申請件数の増加を受けて一時急落した米金利はその後反転上昇し、終盤の米株の下落に寄与しており、市場はPPIの上振れを消化しきれていない印象もある。また、本日はFOMC前の最後の週末となることから、ポジション調整による売りが入る可能性が指摘され、BTCは上値が重くなりやすいだろう。BTCの短期的なテクニカルセンチメントは依然として良好だが、昨日の反落で続伸に失敗。FOMCまでは目星い材料も視界に入っておらず、ブレイクアウトの機会を逃した格好か。
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bitbank Report 2024/12/13:BTCは史上最高値に肉薄も反落 インフレ上振れ消化しきれず?