BTCは4日連続で史上最高値更新 9万ドル台では売り強まる
13日のビットコイン(BTC)円は1359.6万円から取引を開始した。早朝の90,000ドル(≒1398.5万円)トライ失敗からこの日の東京時間は上値の重い展開が続き、相場は1340万円近辺まで水準を下げた。しかし、海外勢参入後には下げ止まり、米国時間に入るまでに1360万円に戻した。米国時間序盤に発表された10月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想と合致し、上振れ懸念の後退からFF金利先物市場ではFRBによる追加利下げの確率が前日の6割から8割まで上昇。加えて、米下院選挙で共和党が過半数を獲得し、「トリプルレッド」が確定したこともBTCの支援となり、相場は1448.9万円まで上値を伸ばした。終盤にかけては利益確定の売りが入り、一時は全値押しとなるも、今朝方には下げ幅を縮小し、終値は90,000ドル水準を上回る1410万円となった。
米CPIは市場予想通り前月の+2.4%から+2.6%に加速するも、政策金利動向に敏感な米2年債利回りは低下し、BTCは上昇した。ただ、BTCがここから続伸できるかには懸念が残る。昨日の債券市場の動きは、市場のインフレの急速な再燃懸念の一時的な巻き戻しと見受けられ、金利高の流れは依然として続くと指摘される。また、米株式市場ではトランプトレードも一旦収束しており、米大統領選後から急増している現物ビットコインETFへの資金流入にもそろそろ翳りが出始めるか注意しておきたい。相場は4日連続で史上最高値を更新しており、下値は限定的とみているが、90,000ドル台では出来高を伴って下落しており、上値を試すには追加で材料が欲しいところだ。本日は10月の米卸売物価指数(PPI)を控えているが、CPI同様に市場では前月からの加速が予想されており、BTCの上値圧迫材料になる可能性が指摘される。
PDFリンク
bitbank Report 2024/11/14:BTCは4日連続で史上最高値更新 9万ドル台では売り強まる