BTCは一時6万ドル割れ 米CPI上振れで利下げにストップ?
10日のビットコイン(BTC)円は905.8万円から取引を開始。前日の下げが一服し、東京時間のこの日の相場はジリ高に推移し、終盤には914万円周辺まで戻したが、9月の米消費者物価指数(CPI)を控え、欧州時間に入ると失速した。米CPIは前年比+2.4%と前月の+2.5%から減速したものの市場予想をやや上回った。また、米新規失業保険がおよそ3年ぶり高水準となりBTCは弱含みに推移すると、米アトランタ連銀ボスティック総裁が利下げを見送る可能性に言及し、米国時間中盤の相場は878.2万円まで水準を下げた。一方、米30年債入札で需要が堅調だったことで、その後の利回りの低下も支援となったからか、終盤から今朝方にかけてBTCは下げ幅を縮小。終値は898.7万円となった。
9月の米CPIは伸びが鈍化した一方、食品とエネルギーを除くコアCPIは伸びが若干加速し(+3.2%→+3.3%)、まちまちな内容となった。また、昨日のサプライズはどちらかと言えば失業保険の増加であったが、これは前日にフロリダ州に上陸した大型ハリケーン「ミルトン」の影響と指摘され、基調的な労働市場の強さは健在だろう。とは言え、強めなCPIの結果により11月FOMCで50bp利下げが決定される確率は限りなくゼロに近づいたと言えよう。FF金利先物市場では金利据え置きを織り込む動きも確認される。BTCドルは終値ベースで60,000ドル(≒892万円)を維持したが、今夜の米9月卸売物価指数(PPI)が弱めに出なければ反発の切っ掛けに乏しいと言え、本日も米国時間の値動きに注目したい。
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bitbank Report 2024/10/11:BTCは一時6万ドル割れ 米CPI上振れで利下げにストップ?