BTC上値トライも上放れ失敗 FTX再生計画承認をどう見る?
7日のビットコイン(BTC)対円は935.9万円から取引を開始。東京時間序盤には950万円近辺まで一段高を演じるも、その後は失速した。欧州時間に入ると米株先物の下落に連れ安となり、上げ幅を掻き消したが、米時間序盤には予測市場のポリマーケットでトランプ氏の勝率予想が急上昇し、BTCは952.1万円まで水準を戻した。しかし、イスラエルによる対イラン報復が差し迫っているとの一部報道や、FRBによる市場の大幅利下げ観測が後退する中、相場は高値を維持できず、米国市場終盤には再び上げ幅を解消。今朝方にはFTXの再建計画が米連邦破産裁判所に承認されたとの報道を受けさらに水準を下げ、終値は922.5万円となった。
BTCの対ドル相場は昨日、200日移動平均線(63,556ドル≒939.8万円)を挟み込む推移となったが、上抜けには失敗した。ただ、中東情勢への懸念やFRBによる大幅利下げへの期待が剥落する一方で、トランプ氏のリード拡大やETFへの資金流入も改善し始めており、本日も底堅い推移となるだろう。FTXの再生計画に関しては、現金での弁済が見込まれるが、暗号資産を含む保有資産をFTXが売却することが嫌気された格好か。しかし、8月時点でFTXは98%の資金を確保しており、弁済が開始されればむしろプラスに捉えるべきだ。週明けにも指摘の通り、10日の米CPIまでBTCは揉み合う展開が続くとみている。