BTCは800万円割れから粘り腰発揮 踏み上げにも注意
11日のビットコイン(BTC)円は821.3万円から売り優勢で取引を開始し、東京時間終盤には800万円を下回った。この日は日銀中川審議委員が追加利上げに前向きな発言をし、ドル円相場が下落した他、米大統領選テレビ討論会でトランプ氏が防戦を強いられたことが嫌気された。一方、海外勢参入後に相場は切り返し、8月の米消費者物価指数(CPI)の鈍化を受けて815万円周辺まで戻した。その後、寄付きの米株式市場が軟化したことでBTCも連れ安となったが、ハイテク銘柄を筆頭に反発するとBTCもつれて高くなり、58,000ドル水準(≒826.4万円)にタッチ。終値にかけてはやや水準を下げ、819.5万円で引けた。
8月の米CPIは前年比で予想の+2.6%を下回る+2.5%となったが、前月比のコア指数が若干上振れ、FF金利先物市場ではFRBによる大幅利下げ期待が一層低下し、米債利回りは上昇した。一方、昨日はゴールドマンサックス主催のイベントでエヌビディアのフアンCEOが登壇し、半導体需要の頭打ちを真っ向から否定した。これにより米株式市場のリスク選好度は一気に上向き、BTCも切り返した格好だ。本日の相場は既に58,000ドルに乗せており、心理的節目の60,000ドル(≒855.3万円)を試す展開も視野に入る。ここもとのBTC先物市場では、資金調達率がマイナスに振れており、相場が踏み上げられる可能性も指摘される。