リスク低減で下げ止まったBTC 戻り継続で踏み上げも視野に
19日のビットコイン(BTC)円は866.2万円から小幅に揉み合う展開で取引を開始すると、東京時間後半にかけて小緩む展開に転じ、850万円まで押された。一方、ドル建てで58,000ドル周辺となる同水準で買い支えられると、ゴールドマンサックスが米景気後退の確率を25%から20%に引き下げたことや、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が9月の利下げ議論が適切と発言したことで、米時間のBTC円は米株の上昇に連れ高となる形で870万円周辺まで徐々に戻した。米市場引け後には、相場は870万円を回復し、終値は874.5万円となった。本日は買い優勢で取引を始めており、相場はショートカバーを伴って880万円台中盤まで戻している。
本日のBTC円は引き続き戻りを試す展開が視野に入る。今週は23日のパウエルFRB議長の発言が目玉材料となるが、足元では①米景気後退リスクの解消、②FRBメンバーによる9月の利下げを示唆する発言、③イスラエルがガザ地区の停戦案を受け入れるなど、BTCにとってのリスクファクターが低減しつつある。③については、今後はイスラム組織ハマスの出方次第ではあるが、本日も複数FRBメンバーの発言を控えており、9月利下げへの気運がさらに高まれば、BTC相場の下支えとなろう。BTCの先物市場では資金調達率がマイナスに振れ、ショートポジションの増加が示唆されており、戻り地合いが続けば相場が踏み上げる可能性も指摘される。
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bitbank Report 2024/08/20:リスク低減で下げ止まったBTC 戻り継続で踏み上げも視野に