BTCは一時反発も上げ幅を解消 底堅い値動きは続くか
15日のビットコイン(BTC)円は867.6万円から取引を開始すると、東京時間は前日の売りの流れが続きジリ安に終始し、852.5万円まで押した。その後、欧州勢参入と共に相場は切り返すと、7月の米小売売上高が大幅に上振れ(予想:+0.3%→結果:+1%)、米景気後退懸念が一層和らぐなか、890万円周辺まで戻した。一方、これにより相場は60,000ドル水準(≒894.1万円)に肉薄し上げ渋っていると、米時間後半からは戻り売りが加速し、相場はロングの投げを伴って反落、一時は840万円まで押された。米市場引け後には買い戻しが入ったが、終値はプラス圏回復に僅かに及ばず、860.7万円となった。
米小売売上高は予想以上の伸びとなり、FF金利先物市場ではFRBによる9月の大幅利下げ観測が更に後退したが、昨日は米株や金(ゴールド)が上昇しており、BTC相場下落のカタリストとなる明確な材料は見当たらなかった。8月に入ってFRBによる9月の利下げがほぼ確実となるなか、景気後退への懸念は徐々に解消し、リスクアセットには追い風が吹く一方で、まちまちなETFフローから鑑みてもボラティリティの高いBTCは順番待ちと言ったところか。ただ、昨日も指摘の通り、BTC先物の需給の偏りによって相場の下値は限定的となっている。昨日は資金調達率が5月ぶりの水準まで低下しており、本日も底堅い値動きが続くだろう。