BTC円は不安定な動き 今週は米インフレ指標に注目
12日のビットコイン(BTC)円は865万円から取引を開始すると、東京時間は概ね860万円周辺での揉み合いに終始した。欧州時間には買い戻しの地合いとなり相場は880万円台に乗せ60,000ドル水準(≒883.6万円)を回復するも、これによりシカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が窓埋め達成となり失速した。その後、米株式市場の寄付きと共に相場は急反落を演じ、上げ幅を完全に吐き出したが、すかさず押し目買いの様相で反発すると、ショートカバーを伴って896.8万円まで上昇した。一方、この日はイランのイスラエルに対する軍事報復が警戒され、その後のBTC円は売られ、終値は873.1万円となった。
今週は本日13日と明日14日に7月の米卸売物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)の発表を控えている。雇用統計の大幅下振れを切っ掛けとする米国の景気後退懸念は、先週の非製造業PMIと新規失業保険申請件数によって幾分和らいでおり、インフレが継続的に鈍化すればBTCには追い風となろう。ただ、注目度としてはPPIよりもCPIの方が高いと言え、本日のBTCははっきりと方向感を示し難い展開が想定される。また、足元ではイランが大規模な対イスラエル攻撃に向けた準備をしているとの報道もあり、中東情勢の悪化にも引き続き注意したい。