落ち着きを取り戻すBTC相場 6万ドル試す展開も視野に
6日のビットコイン(BTC)円は960.6万円から小幅に一段高を演じ、820万円を回復する展開で取引を始めた。しかし、その後はドル建てで節目56,000ドル水準となる815万円周辺で揉み合い上げ渋っていると、欧州時間序盤に上げ幅を解消した。一方、昨日に引き続き米景気後退に対する過度な懸念が後退する中、米時間のBTC円は米株の反発に連れ高となり830万円にタッチした。米市場引け後の相場は再び失速するも、ドル建てでは3月から続く下降チャネルの下限54,800ドル(≒795万円)を終値で回復し、東京時間に相場のレジスタンスとなった56,000ドルも僅かに上回って引けた。
本日のBTC円も徐々に戻りを試す展開が見込まれる。昨日も指摘の通り、本日は重要の米経済指標の発表はなく、引き続き手掛かりに乏しい状況ではあるが、米景気後退懸念が後退するなか、世界の金融市場は落ち着きを取り戻しつつあり、BTC円も底堅い推移に転じている。目先では、ドル建てBTC相場が週明けの急落前の58,000ドル水準(≒840.3万円)が射程圏内となっており、同水準の回復に成功すれば、ショートカバーで心理的節目の60,000ドル(≒869.4万円)を試す可能性も指摘される。一方、昨日はレバノンのイスラム組織ヒズボラの指導者が、イスラエルに対して「強く効果的な」報復を行うと宣言しており、中東情勢の緊迫化には注意しておきたい。