BTCは下値模索から反発 米雇用統計でどう動く?
8月1日のビットコイン(BTC)円は970.5万円から売り優勢で取引が始まり、東京時間は概ね960万円周辺で揉み合いとなった。終盤にかけては買い戻され、欧州時間にはドル円相場の揺り戻しを受けて980万円近傍まで戻したが、改善すると予想されていた7月の米ISM製造強景気指数(PMI)が悪化したことで、想定以上に早いペースで景気が減速しているとの懸念が台頭した他、中東情勢の悪化でこの日の米株市場は急落、BTCも連れ安となり米時間序盤にかけて相場は930万円台まで水準を下げた。一方、その後は米長短金利差がフラット化するなか底堅く推移すると、引け後のコインベースの決算上振れを受けて米時間の下げ幅を奪回した。
昨日のBTC円は想定よりやや強めに押したが、200日線にタッチして反発、週明けからは一時10%を超える調整となり、短期的な売りの過熱感も窺える。一方、本日は7月の米雇用統計を控えており、米時間の値動きには注意が必要だ。昨日の米製造業PMIは、FRBによる9月の利下げを正当化する内容だったと言えるが、市場予想を超える悪化で景気への懸念も燻っており、今夜の雇用統計で労働市場の大幅な悪化が示されれば、リスクオフの流れ継続とドル円相場の下落でBTC円は下値を試す可能性もある。月間雇用者数と失業率が市場予想と合致し、賃金の伸び鈍化が確認されれば、BTCにはプラスと言えるが、どのみちドル円の下落と中東情勢の緊迫化もあり、円建てBTCは31日の下げ幅を半分でも縮小できれば良い方か。