BTC対円は円高進行で続落 ドル円相場の一層の下落に注意
30日のビットコイン(BTC)円は1029万円から売り優勢で取引を開始するも、66,000ドル水準(≒1014万円)周辺で反発し、残りの東京時間は揺り戻しの展開で1040万円まで上昇した。しかし米時間に入ると、①今週のハイテク企業の決算を控えナスダック総合が下落、②日銀が追加利上げを検討しているとの報道を受けたドル円相場の下落、③イスラエルがレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する報復としてベイルートを空爆したとの発表を受けた円買いがBTC円の重石となり、相場は米時間序盤にかけて1035万円から1000万円周辺まで押し、終値は前日比-1.70%と二日続落した。一方、ドル建てBTC相場は、地政学リスクの台頭に伴う米国債相場の上昇(金利は低下)が支えとなり、-0.90%の下落にとどまった。
本日は日米中央銀行の政策決定会合に注目が集まる(本邦:15時半、米国、27時)。日銀は追加利上げ、米連邦準備理事会(FRB)は利下げの地均しや時期についてまで踏み込むかが焦点となっており、どちらも実現されれば本日は円買いドル売りが進むだろう。BTCの対ドル相場にとっては、FRBが利下げのヒントを出せば追い風になると指摘され、本日は強含む展開となる可能性がある。一方、ドル円相場が一層下値を広げる展開となれば、BTC対円の上値余地は制限されると言える。BTCドルは週明けからの下げ幅を奪回し、68,000ドルを試す展開が視野に入り、円建てでは現在のレートでの換算で約1038万円となるが、ドル円相場が1%ほど下がると仮定すれば、約1027万円が妥当なターゲットとなるか。
PDFリンク
bitbank Report 2024/07/31:BTC対円は円高進行で続落 ドル円相場の一層の下落に注意