BTCは底堅くも上値の重い展開 米株式市場のトランプトレード続く
18日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅に反発した。東京時間のこの日の相場は台湾のTSMCの好決算を好感して1000万円周辺から小高く推移するも、65,000ドル水準となる1017万円周辺で上値を抑えられ、米時間まで上げ渋る展開が続いた。この日発表された米経済指標では、新規失業保険申請件数が上振れたものの、フィラデルフィア連銀景気指数やカンファレンス・ボードの景気先行指数が市場予想比で上振れ、BTCにとってはまちまちな結果となる中、米株式市場では前日に続き半導体や大型IT株に売りが入り、BTCは東京時間の上げ幅を吐き出した。しかし、ドル円相場の反発や、FRBによる9月の利下げ期待を背景にその後のBTC円は底堅い推移に転じ、終値にかけて小幅に上昇した。
本日のBTC相場も方向感に欠ける展開が見込まれる。今年の米大統領選で暗号資産(仮想通貨)推進派のトランプ氏の当選確率が上昇し、BTCは週末から急騰していたが、米株式市場の「トランプトレード」へのシフトによって、グロース株の下落が相場の上値を圧迫している。その一方で、米国のインフレ低下や労働市場の需給緩和によるFRBの早期利下げ期待の台頭と、来週に控えるトランプ氏の「ビットコイン2024」カンファレンスでの発言を控え、相場の下値も堅くなっていると言え、BTCは引き続き米株式市場の調整一巡待ちと見ている。本日は目星い材料も視野に入っていないが、相場はオプション市場で建玉が集中する65,000ドル周辺まで戻す余地があるか。
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bitbank Report 2024/07/19:BTCは底堅くも上値の重い展開 米株式市場のトランプトレード続く