Mt.Gox弁済の第2弾が始動 BTCは事実買いで反応
16日のビットコイン(BTC)対円は押し目を形成するも、終値ベースでは小幅に続伸した。この日の相場は65,000ドル水準となる1030万円周辺で上げ渋る展開で取引を始めると、東京時間終盤にかけて緩む展開となり、Mt.Goxが弁済のテスト送金を行ったことを嫌気し、990万円まで押した。一方、その後Mt.Goxからクラーケンと思われるアドレスに4.86万BTC(≒5003億円)の送金が確認されると、事実買い気味に相場は反発。この日発表された6月の米小売売上高は、±0.0%と市場予想の-0.3%を上回ったものの、消費の加速を示すものではなく、FRBによる早期利下げ観測は維持され、米時間のBTC相場は1030万円近辺まで戻した。
Mt.Goxの弁済第2弾が始まり、クラーケンは正式に向こう1〜2週間で弁済プロセスを完了させる見通しを発表した。海外債権者の多くがクラーケン経由で弁済を受けると考えられていた割に、4.86万BTCは思いの外小規模と市場に捉えられたからか、相場は実弾送金後に反発した。また、平均的なETFへの資金流入が続けば、この程度の売り圧力は1ヵ月もしない内に吸収される。そんなビットコインのETFには、連日のように平均純流入額を超える資金が入ってきており、需要は旺盛だ。昨日の相場は東京時間に押し目を形成したことで、65,000ドルの綺麗な上抜けとはならなかったが、需給悪化懸念の後退、堅調なETFフロー、さらにはFRBの早期利下げ観測に伴う金利の低下と、相場続伸の環境は整っていると言えよう。