BTCは揉み合いながらも小幅続伸 仏下院選挙巡る懸念がやや後退
7月1日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅に続伸した。30日に行われた仏下院選挙の1回目投票で、極右政党の国民連合(NR)が首位になる見通しとなると、週末のBTCは1000万円を回復、昨日も始値から買われ、1025万円まで上昇した。一方、欧州市場が取引を開始すると、仏国債利回りの上昇を眺めBTCは上げ幅を解消した。米時間に入ると、全米供給管理協会(ISM)が発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想の49.1に対して48.5と下振れ、BTCは再度上値を試す展開となり1030万円にタッチしたが、その後は戻り売りが入り終値にかけて上げ幅を縮小した。
本日のBTCは揉み合いが続くか。仏下院選挙ではNRが首位に立つも、結果的に過半数には及ばず、ハングパーラメントになる可能性が高くなり、市場の懸念がやや緩和している。ただ、依然として仏政府財政悪化の懸念は燻っており、積極的にリスクを取れる状況とは言えないだろう。一方、昨日発表されたISMの製造業動向レポートでは、PMI以外にも価格や雇用指数が順調に低下し、市場ではFRBによる9月の利下げ着手期待が若干ながら上昇している。本日はEUの6月のインフレ指標や5月のJOLTs求人件数の発表を控えており、結果次第ではBTCも小確りと推移しよう。また、本日はポルトガルで開催されるECBフォーラムのパネルディスカッションでのパウエルFRB議長の発言にも注目したい。
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bitbank Report 2024/07/02:BTCは揉み合いながらも小幅続伸 仏下院選挙巡る懸念がやや後退