BTCは6.2万ドル上抜け失敗 米債利回り上昇が重石に
26日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅に反落した。この日のBTCは続伸して取引を始め、一時は62,000水準(≒995.8万円)を上抜け1000万円にタッチしたが、①オーストラリアの予想外のインフレ加速や、②円安進行に伴う本邦政府・日銀による為替介入資金捻出のための米国債売却懸念で米債利回りが上昇し、BTCはすかさず上げ幅を掻き消すと、欧州時間には週末から週明けにかけての下落の半値戻し水準(≒987.4万円)を挟み込む展開に転じた。米時間序盤には、米株の上昇につれてBTCは反発する場面もあったが、米債利回りの上昇に上値を抑えられると、米政府が3,940BTC(≒386億円)をコインベースに送金したと伝わり、978.3万円まで下落した。
本日のBTC相場は不安定な値動きが見込まれる。週明け米時間の反発から相場は1/3戻しと半値戻しを順調にクリアしてきたが、62,000ドルの上抜けに失敗し反落、戻り一服感が強まった。また、昨日は終値で半値戻しを割り込んでおり、本日は失望売りに注意したい。一方、相場は1/3戻りの60,450ドル(≒969.8万円)を維持しており、底堅さも窺える。本日は5月の米耐久財受注やQ1の米GDP成長率確報値といった重要指標の発表も控えており、データ次第では62,000ドルの再トライは射程圏内と言えよう。反対に、データが景気の底堅さを示せば、失望売りが加速し、BTCは60,000ドル(≒962.6万円)下抜けを試すだろう。相場が60,000ドルの維持に失敗すれば、今週の安値58,414ドル(≒937.2万円)が下値目途となりそうだ。