BTC円は史上最高値にタッチ 米9月利下げ開始期待が徐々に上昇
5日のビットコイン(BTC)対円相場は3日続伸し、先月20日ぶりに終値で1100万円を回復した。米国の現物ビットコインETFへの資金フロー改善を受けて、この日のBTC円は1093万円から確りとした推移で取引を始め、1100万円台に乗せた。欧州時間に入ると相場は上げ渋る展開となったが、米国時間にはもう一段高を演じ、史上最高値の1119万円にタッチした。この日発表された米国の経済指標は、雇用関連指標が下振れ、全米供給管理協会(ISM)の非製造業PMIが上振れとまちまちな結果となったが、7日の米雇用統計を前に労働需給緩和が意識され、BTC相場を押し上げた。一方、相場は史上最高値にタッチすると上げ幅を縮小。終値では1100万円を維持したが、高値更新には失敗した。
本日のBTC円は史上最高値更新を試す展開が視野に入る。ISMの非製造業PMIは上振れたものの、同協会が発表した非製造業の雇用指数や価格指数は市場予想比で下振れており、景気が一概に強い訳ではないことが示された。また、FF金利先物市場が予想するFRBによる9月利下げ開始の確率は徐々に上昇しており、年内下げ開始期待が引き続きBTC相場の支えとなろう。本日はECB理事会による利下げ開始決定も予想され、BTCには支援材料となるか。他方、米国の現物ビットコインETFには昨日も日次平均を超える資金流入が確認されており、2月〜3月のような相場上昇を期待した買いが入る可能性も指摘される。
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bitbank Report 2024/06/06:BTC円は史上最高値にタッチ 米9月利下げ開始期待が徐々に上昇