今夜はいよいよ米PCE BTCはブレイクアウトがかかる重要局面
30日のビットコイン(BTC)対円は0.60%高の10,747,276円と小幅に反発した。この日の相場は1068万円から徐々に戻りを試したが、東京時間終盤にかけて上げ幅を解消、欧州時間には1060万円近辺まで下落し、上下に振れる展開を演じた。しかし、相場は67,000ドル水準(≒1051万円)近辺で買い支えられると、米時間には第一・四半期の米GDP成長率やコアPCEの改定値が下方修正されたことを受け反発。さらに、トランプ前米大統領がテスラのマスクCEOと暗号資産(仮想通貨)政策について議論していると報じられ、相場は一時1088万円まで戻した。一方、マスク氏がその後この報道を否定すると、BTCは米市場終盤にかけて反落し上げ幅を縮小した。
Q1の米コアPCEは予想外の下方修正(+3.7%→+3.6%)となったが、本日発表される4月のPCE価格指数を控えBTC相場への影響は限定的だった。とは言え、相場は週明けに懸念していたほど下落しておらず、今夜の米インフレ指標が4月の米消費者物価指数(CPI)と同様に下振れれば、BTCは続伸し、ドル建てでは3月から続く下降チャネルからのブレイクアウトが視野に入る。ブレイクアウトに成功すれば、BTCは向こう2週間ほどで80,000ドル(≒1254万円)を試すと見ているが、米PCEが上振れとなれば相場は短期間で65,000ドル(≒1018万円)まで下落すると想定している。足元ではビットコインのハッシュレートが低下しブロック生成時間も遅延気味となっており、更なる相場の下落はマイナーにとって相当な痛手となる可能性もあり、今夜の米PCEは中期的なBTC相場の方向感を定める重要な材料となりそうだ。
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bitbank Report 2024/05/31:今夜はいよいよ米PCE BTCはブレイクアウトがかかる重要局面