BTCはブレイクアウト失敗 半値押しは全値押しか?
27日のビットコイン(BTC)対円は反発し、終値は1080万円を回復した。この日のBTCは1075万円から買い優勢で取引を始め東京時間序盤に1087万円まで戻すも、勢いは続かず上に往って来いを演じた。その後はこの日の始値付近での揉み合いが続いたが、欧州中央銀行(ECB)のレーン理事(フィンランド)が、ドイツやフランスの理事に続き来週のECB理事会での利下げ開始を支持したことで、BTCは上値を追う展開に転じ、米時間序盤には1105万円にタッチした。一方、これによりBTCドルが3月から続く下降チャネルの上限にタッチすると、戻り売りが入り相場は反落。結局は上げ幅の半分ほどをリトレースしたが、前日の下げ幅は奪回した。
本日のBTC相場は上値の重い展開に転じるか。ECBの利下げ開始期待で上値を試したBTCだが、ドル建てBTC相場はチャネル上限のブレイクに失敗、一時は半値押し水準をも割り込むほど売られた。相場は昨年までの史上最高値である69,000ドル(≒1083万円)で綺麗に下げ止まっており、本日は同水準から反発できるかが焦点となるが、「半値押しは全値押し」とも言われるだけに、目先では昨日の上げ幅を完全に解消しに行く動きに注意したい。他方、市場にとってはECBよりも米連邦準備理事会(FRB)の政策動向の方が本命材料と言える訳だが、主要国・地域中銀の政策はある程度足並みを揃える傾向がある。本日は米国の住宅価格関連指標や消費者信頼感の発表を控えており、景気減速サインが確認されればBTCも底堅い値動きとなろう。