現物イーサETF承認も取引開始はまだ先 本日は米経済指標に注目
23日のビットコイン(BTC)対円は1090万円周辺での揉み合いで取引を始めると欧州時間には小高く推移し70,000ドル水準にタッチした(≒1099万円)。一方、米時間に入ると、米新規失業保険申請件数の下振れやS&Pグローバルの5月米総合購買担当者景気指数(PMI)の上振れを受けて、相場は1070万円近辺まで一段安を演じた。その後も米株の軟化が重石となり、BTC円は1050万円周辺まで押すも、今朝方には米証券取引委員会(SEC)が申請されているすべての現物イーサETFを承認し、イーサ(ETH)が反発、BTCもつれて1070万円近辺まで戻した。しかし、ETHの反発は一時的なものとなり、BTCの戻りも限定的だった。
SECはイーサETFに関してルール変更申請となるフォーム19b-4を承認したが、証券登録申請にあたるフォームS-1は依然として審査中となっており、取引開始はまだ先となる模様だ。ということは、ETHの事実売りも先送りになると指摘される。他方、BTCは米経済指標が景気の底堅さを示したことで続落した格好となっているが、本日発表される4月の米耐久財受注は前月の+2.6%か-0.8%と大幅に減速する見通しとなっており、昨日の米市場のリスクオフが巻き戻す可能性もあるだろう。そうなれば、相場は昨日の下げ幅を奪回し、70,000ドル周辺まで戻す余地があると見ている。また、BTCドルは昨日、75日移動平均線や一目均衡表の雲上限周辺で反発しており、テクニカル的に下値も堅いだろう。
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bitbank Report 2024/05/24:現物イーサETF承認も取引開始はまだ先 本日は米経済指標に注目