BTCは手掛かり不足で続伸ならず 本日も方向感に欠ける展開か
16日のビットコイン(BTC)対円は小幅に下落した。4月の米消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化を受けて、相場は前日に970万円台中盤から1030万円近辺まで反発していたが、CPIの結果が早期利下げを正当化する程の低下ではなかったことから、この日のBTCには買いが続かず、底堅くも上値の重い展開に転じた。米国時間の朝方に発表された米新規失業保険申請件数は、市場予想を上回ったものの前週からは低下、4月の輸入物価指数も大幅に上振れたことで、米時間のBTCは下落に転じ一時65,000ドル水準(≒1012万円)を下回った。一方、相場が節目の水準を割るとすかさず買い戻しが入り、終値にかけては下げ幅を縮小した。
本日のBTC相場も底堅い推移が続くと見ている。インフレ再加速やスタグフレーション懸念が燻っていただけに、米CPIの鈍化は歓迎された格好だが、鈍化ペースは緩慢となり、やはり9月の利下げ開始を確信するには追加で材料が必要だろう。一方、足元ではBTCにとって特段の弱材料も視界に入っておらず、引き続き米国のインフレ関連情報に方向感を左右されやすい状況が続こう。上述の通り、昨日のBTCドルは一時65,000ドルを僅かに割り込んだが反発しており、レジサポの転換を確認できた格好だ。ただ、オプション市場では65,000ドルストライクに建玉が集中していることもあり、手掛かり難な状況が続けば、マグネット効果で相場は同水準周辺での推移が続きやすいと言えよう。
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bitbank Report 2024/05/17:BTCは手掛かり不足で続伸ならず 本日も方向感に欠ける展開か