上値の重いビットコイン ドル建てでは一目雲下限にタッチ
7日のビットコイン(BTC)対円は小幅続落。3日の米雇用統計の大幅下振れを受けて900万円近辺から週明けには1000万円周辺まで反発したBTC円だったが、この日の相場も上値を試すも995万円で上値を抑えられ上げ渋っていると、米時間に米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長がCNBCとのインタビューで「数多くの暗号資産(仮想通貨)は証券である」と発言したことでアルトコインを筆頭に売りが入り、BTCも上値を重くした。結局、この日のBTC円は概ね900万円台後半での揉み合いに終始したが、終値にかけて前日の終値をやや割り込み、ドル建てでは一目均衡表の基準線回復に失敗し、雲下限にタッチして引けた。
昨日は米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が、FRBが長期的に金利を現行水準で維持すると発言したことも意識されたが、米株が小幅に続伸したことに鑑みるに、依然として米雇用統計の下振れによる利下げ期待も健在と言えよう。BTCは思いの外、上値の重い展開となっているが下値も堅く、本日は一目の雲下限が走る62,000ドル(≒962.4万円)近辺で買い支えられるか。一方、目先では10日に米ミシガン大学が発表する消費者信頼感指数やインフレ見通しまで目星い材料も視野に入っておらず、BTCは短期的に方向感に欠ける展開が続きそうだ。本日は若干の揺り戻しも見込まれるが、64,000ドル台(≒993.4万円〜1009万円)では上値を重くするだろう。