BTCは上値トライ失敗で反落 それでも底堅い推移が続くか
6日のビットコイン(BTC)対円は一時上値を試す展開となり1000万円を回復するも、その後反落し、終値は0.90%安の975.4万円となった。3日に発表された4月の米雇用統計で月間の雇用者数や平均賃金が予想を下回る結果となったことや、グレイスケールの現物ビットコインETFに1月の取引開始以来初めて資金の純流入が確認されたことで、BTCは900万円近辺から900万円台後半に反発。週明けも底堅い展開で取引を始めると、欧州時間序盤には1070万円まで上昇した。その後はロビンフッドが暗号資産(仮想通貨)サービスについて米SECから強制措置を通告するウェルズ通知を受けたと報じられ、アルトコインを筆頭に売り込まれ、BTCも反落したが、970万円にタッチしたことでCMEのBTC先物が窓埋めを完了し、今朝方からは底堅い推移に転じている。
本日のBTC円も底堅い推移で1000万円回復を窺う展開が見込まれる。昨日はSECによる規制取締り強化で上値を抑えられた格好だが、こうしたヘッドラインの影響は事態に進展がない限り一時的である場合が多い。他方、米市場では雇用統計の下振れを受けてFRBが9月にも利下げを開始するとの観測が台頭。加えて企業決算も相場の味方となりリスク選好度が上向き始めている。そんな中、3日に初めて資金純流入を記録したグレイスケールのGBTCは、週明けも純流入を維持した。これにより2日まで7営業日連続で資金の純流出が続いた米国の現物ビットコインETFへの資金フローは純流入に転じており、投資家心理も改善に向かうだろう。本日は64,000ドル(≒988万円)近辺を走る一目均衡表の基準線を、終値で回復できるかにも注目したい。
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bitbank Report 2024/05/07:BTCは上値トライ失敗で反落 それでも底堅い推移が続くか