BTCは最終防波堤の下抜けを試す 今夜の米雇用関連指標に注目

17日のビットコイン(BTC)対円は反落し、終値はおよそ1カ月ぶりに950万円を割り込んだ。東京時間のこの日の相場は1000万円を背に上げ渋っていると、欧州時間には見切り売りが入りジリ安に転じ、970万円近辺まで下落した。米国時間に入ると複数企業の決算不振により米株が寄付きから弱含んだ他、GBTCからコインベースへ大口のBTC送金があったと噂が広まり、BTC円は下げ足を速め前日に3度防衛に成功した62,000ドル水準(≒956.5万円)を割り込んだ。その後は60,000ドル水準(≒925.7万円)にタッチし反発するも、62,000ドルがレジスタンスに転じ、戻りは限定的となっている。


中東情勢のエスカレーション回避の道筋が見えてきたことで、昨日のBTC円は自律反発の余地があると指摘したが、特段の買い材料もない中で結局は反落。3月から続く高値レンジにおいて最終防波堤と言える60,000ドル水準は終値で維持したが、半減期前の安値拾いも想定していたほど入らず、危うい値動きとなっていることは否定できない。足元の米国債相場は反動高(利回りは低下)となり、昨晩の20年債入札も好調だったが、今夜の米新規失業保険申請件数が下振れとなれば、米国債も米株も売られることが予想され、BTCにとってはレンジ下抜けの切っ掛けとなり得るだろう。最終防波堤を死守できるか否か、向こう数日はBTCにとって重要な局面となりそうだ。



PDFリンク
bitbank Report 2024/04/18:BTCは最終防波堤の下抜けを試す 今夜の米雇用関連指標に注目