BTCは下値試すも底堅く推移 目先の上値目途は?
16日のビットコイン(BTC)対円は900万円台後半で揉み合う展開に終始し、終値はほぼ変わらずだった。週末のイランによるイスラエルへの空襲に対する同国の報復懸念や、米国のインフレ高止まりによる利下げ先送り懸念が燻る中、この日のBTC円は985万円から上値の重い展開となり、62,000ドル水準となる960万円割れを3度も試した。しかし、先週末にかけての広範な金融市場での動揺もやや落ち着きをみせる中、週末に半減期を控えるBTCは節目の水準で買い支えられ底堅く推移。すると今朝方には、イスラエルがイランに対する限定的な報復をアラブ諸国と調整していると報じられ、終値にかけてこの日の始値を回復した。
本日のBTC円も底堅い展開が続くと想定する。中東情勢の緊迫化と米国の利下げ先送り懸念で週明けに大幅安となったBTC円だったが、昨日はパルエルFRB議長が高金利政策の長期化について言及するも市場の反応は薄く、むしろ利上げ再開の可能性に言及しなかったことがある意味安心材料となったか。こうした中でイスラエルの対イラン報復は限定的な作戦となる可能性が浮上。依然として積極的にリスクを取れる状況ではないが、本日のBTCは多少の自律反発の余地もあると見ている。オプション市場で建玉が溜まっている65,000ドル(≒1005万円)乗せに成功すれば、日曜の戻り高値66,000ドル(≒1020万円)が目先の上値目途と指摘される。