BTCは中東リスクと利下げ延期懸念の中上昇 今夜は米雇用統計
4日のビットコイン(BTC)対円は上昇し、週前半の下げ幅を縮小した。この日の相場は、一時65,000ドル水準近辺となる991.6万円まで下落するも、押し目買いが入り欧州時間序盤まで1000万円周辺で底堅く推移した。米時間に差し掛かると、米新規失業保険申請件数の上振れや、モルガン・スタンレーも現物ビットコインETFの取引を提供する可能性が浮上したことで、相場は上値を追う展開に転じ、1052万円まで戻した。一方、この日は中東情勢の緊迫化を受けた原油価格の急騰によるインフレ再燃懸念や、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内に利下げを行わない可能性に言及し、米株が引けにかけて急落を演じ、BTC相場も失速した。
本日のBTC円は続伸を想定する。昨日の上昇でBTCドルは2日に割り込んだ上昇トレンドラインを回復し、想定以上に強い値動きが確認された。また、米株の下落と比較すれば昨日のBTCは底堅かった。これは中東の地政学的リスクのヘッジか、安全資産としての米国債需要増加に伴う金利の低下が寄与しているかはっきりと断言はできないが、いずれにせよBTC相場の下支えになると言えよう。本日は米労働省の3月米雇用統計が目玉となる。市場予想では+20万人の雇用者数増加となっており、予想通りであれば昨年11月ぶりの低水準となる。先日のADP雇用統計では雇用者数が市場予想を上回ったが、昨今ではADPと労働省のデータは逆に出るというジンクスもあり、今夜の雇用統計はBTC相場の味方となるか。
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bitbank Report 2024/04/05:BTCは中東リスクと利下げ延期懸念の中上昇 今夜は米雇用統計