BTCは乱高下の末小幅安 コインベース裁判継続でアルトが安い
27日のビットコイン(BTC)対円は小幅安となり、前日に引き続き揉み合う展開となった。この日の相場は米国でのETFフロー改善期待から小高く推移し、1060万円台から1070万円台に乗せて取引を始めた。一方、注目されたブラックロックのIBITへの流入が1.62億ドルと引き続き下火となったことで、東京時間の終盤にかけて相場は1060万円近辺に下落した。その後、ステーキングサービス等の違法性を巡るSECとコインベースの裁判で、同社が裁判所に申請していた起訴の取り下げが棄却されると、BTC円は乱高下の末、アルトコインの下落に連れて1040万円周辺まで下落した。尤も、ステーキングサービスを巡っては、BTCは関連が薄いことから相場の下値は限定され、米市場の引けにかけては米株の上昇に連れて持ち直し、下げ幅を縮小した。
ETFフローを巡っては、26日は11件のETF全体で4.18億ドルの純流入となっており、需要そのものは改善している。また、ステーキングサービスを巡る裁判に関しては、依然として決着が付いた訳ではないため、相場への影響は一時的だろう。一方、デリビットのBTCオプション市場では昨日、4月限70,000ドルコールが3,000枚ほど手仕舞われた。同ストライクには依然として1.25万枚ほど建玉が残っているが、マグネット効果の後退が懸念される。こうした中、本日の米市場は祝日前の最後の営業日となっており、29日のPCEを控えたポジション調整による株安には警戒したい。BTCは29日のオプションカットに向けて、ベストケースでは70,000ドル周辺での揉み合いが続くと見ているが、最大ピンの65,000ドル(≒983.6万円)に吸い寄せられる展開もあり得るか。
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bitbank Report 2024/03/28:BTCは乱高下の末小幅安 コインベース裁判継続でアルトが安い