BTC大幅反発で1000万円回復 勢いは続くか?
20日のビットコイン(BTC)対円は大幅反発となり、終値で1000万円を回復した。先週後半にETFへの資金流入が細ったことで、14日に1092万円のピークを付けたBTC円は、今週のGBTCからの資金流出の加速で19日には931.1万円まで押し、高値から約15%下落した。一方、昨日は売り一服感から底堅い推移に転じると、欧州時間序盤から徐々に戻りを試した。米時間に入ると、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にやや失速するも、経済見通しで年末時点のインフレ予想が引き上げられた一方で、年内利下げ回数は3回の想定が維持されたことで、相場は急反発。また、パウエルFRB議長は記者会見で、「強い雇用自体が利下げを延期する理由にはならない」と発言した他、強めに出た直近2ヵ月のインフレ指標に対して、「無視できないが過剰に反応するほどでもない」と、インフレ沈静化に自信を示したことで、BTCは1000万円を回復した。
本日のBTCは69,000ドル近辺(≒1038万円)で揉み合いに転じる可能性が想定される。FOMCの結果は相場にプラスに働いたが、これは前回会合よりもFRBがタカ派に傾斜することの織り込みが巻き戻ったまでと指摘され、昨日の勢いが続くかにはやや懐疑的だ。また、ETFフローは19日も純流出が続いており、市場心理の圧迫も継続するか。相場はドル建てで昨年までの史上最高値69,000ドル近辺まで戻しているが、18日には同水準で戻りを抑えられており、目先のレジスタンスとして意識される。テクニカル的な売り一服感や過熱感の解消、さらには半値戻し達成で相場の下値もある程度は堅そうだが、69,000ドルの上には心理的節目の70,000ドルもあり、戻り売りも入りやすいだろう。