BTCドルは史上最高値更新後に急落 強気と弱気の鬩ぎ合い始まる?
5日のビットコイン(BTC)対円は上値トライに失敗し急反落を演じ、前日の上げ幅の殆どを掻き消した。東京時間のこの日の相場は、シバイヌ(SHIB)の暴落を受けて1000万円を一時割るも、前日の米国の現物ビットコインETFへの資金フローが再び増加したことで、終盤には1000万円を維持。欧州時間も上値の重い展開で始まり、相場は1000万円周辺で揉み合うも、イーサ(ETH)の上昇に連れ高となり、米国市場序盤にはドル建てで史上最高値(69,000ドル≒1035万円)を更新した。一方、その後のBTCは利食いが入り失速。この日の米株式市場は週内の重要イベントや指標を控えて売りが広がり、BTC相場の重石となると、ロングの投げを伴って900万円まで急落した。引け後には買い戻しが入り、なんとか900万円台中盤に戻している。
BTCはドル建ての史上最高値を更新したが、同水準が意識されて売りがでた格好だ。ただ、安値からは7%ほど戻す底堅さも発揮しており、本日はドル建て史上最高値を意識した強気と弱気の鬩ぎ合いが繰り広げられるか。本日はパウエルFRB議長の議会証言が注目されるが、市場の早期利下げ観測は十分に後退しており、早期利下げ牽制があっても市場は動揺しないだろう。むしろ、僅かながらでも利下げ開始タイミングの手掛かりを掴めれば、安心材料となりそうだ。他方、米国の現物ビットコインETFは昨日、100億ドルを超える取引高となり、過去最高額を更新した。昨日の相場急落を受けて資金のフローがどう変化するかが気になるが、資金の純流入が続けば市場センチメントの支えとなろう。
PDFリンク
bitbank Report 2024/03/06:BTCドルは史上最高値更新後に急落 強気と弱気の鬩ぎ合い始まる?