ETFフロー記録更新もBTCは反落 GBTC売りは再度加速
2月29日のビットコイン(BTC)対円は反落し、連騰記録は六日間で止まった。この日のBTCは942.5万円から小甘い推移で始まるも、前日のブラックロックのビットコインETFへの資金流入が初めて6億ドル(≒901億円)を超えたことが明らかとなると、反発して前日終値を回復した。一方、その後の相場は伸び悩み、940万円周辺で揉み合いに転じた。米時間に入ると、1月の米個人消費支出(PCE)価格指数が市場予想と完全に合致したことや、新規失業保険申請件数が上振れたことで、BTCは一時上値を試すも、高値警戒感からか上値を圧迫された。すると、米時間中盤にかけては見切り売りが入り、相場は940万円周辺から30万円ほど押した。終盤にかけては買い戻しが入るも、戻りは鈍く、終値は25.2万円安の917.2万円となった。
本日のBTCは押し目を探る展開か。米PCE価格指数と新規失業保険申請件数の結果を受けて、ドルと米債利回りは低下、金(ゴールド)と米株先物は上昇で反応したが、BTCは方向感を示すことができなかった。28日の米現物ビットコインETFへの資金のネットフローは、+6.7億ドル(≒1,007億円)となり、2日連続で日次純流入額の記録を塗り替えたが、やはり、過熱感や反転シグナルが点灯したことでBTCには高値警戒感が窺える。また、相場が大幅に上昇したことで、グレイスケールのETF(GBTC)からの資金流出は昨日、5.9億ドル(≒886億円)とおよそ1カ月ぶりの大量流出となり、利益を確定する動きが加速している。他9社のフローデータは出揃っていないが、GBTCからの資金流出加速が市場心理に影響する可能性には注意したい。
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bitbank Report 2024/03/01:ETFフロー記録更新もBTCは反落 GBTC売りは再度加速