ETF取引活況でBTC続伸 市場では6万ドルが意識される
27日のビットコイン(BTC)対円は大幅続伸し、終値は860万円近辺となった。ドル建てでは、2021年12月1日ぶりに終値で57,000ドル(≒857.5万円)を回復した。米国の現物ビットコインETFの取引が活況となったことで、前日のBTCは米時間に770万円周辺から820万円まで急伸すると、この日の東京時間も勢いが続き、850万円にタッチした。その後、相場は850万円を背に揉み合うと、前日のETFへの資金フローが続々と公表され、26日は5億ドルを超える純流入があったことがわかると、相場は欧州時間に850万円を上抜けた。一方、この日の米国市場は、本日と明日に発表を控える重要な経済指標を目前に様子見ムードが広がり、米時間のBTC相場は上げ渋る展開となった。尤も、この日もブラックロックのビットコインETFは取引が活況となり、需給改善期待からBTCの下値は堅かった。
本日のBTCは再度上値を試す展開が想定される。今週の目玉材料は明日の1月米個人消費支出(PCE)価格指数だが、本日は四半期の米GDP成長率など、一連のデータの改定値を控えている。市場では概ね速報値からの下方修正が予想されており、少しは安心材料となるか。他方、昨日はBTCのオプション市場で60,000ドルコールを物色する動きが確認され、ついに最大ピンが50,000ドルストライクから60,000ドルストライクに移行した。既にBTC相場は57,000ドル台まで戻しており、引き続き目先ではマグネット効果による相場の上昇も期待されよう。現物ビットコインETFを巡っては資金フローが急改善したが、27日は現時点で公表されている8社で5,410万ドルの純流入にとどまっている。ただ、引き続きマイニングで1日に供給されるBTCを上回る需要であり、過度に心配することはないか。
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bitbank Report 2024/02/28:ETF取引活況でBTC続伸 市場では6万ドルが意識される