BTCは俄かに保ち合い上放れに成功 次の上値目途は?
26日のビットコイン(BTC)対円は820万円周辺まで上伸し、今月20日に記録した史上最高値の800.7万円を更新した。この日の相場は777.5万円で取引を開始すると、シカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が下窓を開けたことで、東京時間はジリ安に終始。欧州時間に入ると相場は窓埋めを目指しやや下げ足を速めるも、770万円近辺で窓埋めを完了させると、その後は揉み合いに転じた。一方、米国市場が始まると、コインベースの株価が寄付きから高騰。同時にブラックロックの現物ビットコインETF、IBITが出来高を伴って上昇すると、BTC相場も徐々に復調し、52,000ドル(≒783万円)を超えたあたりでショートスクイーズが発生し、800万円を回復。これにより相場が史上最高値を更新すると、米市場の引けにかけてBTCはもう一段高を演じ、820万円にタッチした。
米重要経済指標を控えて今週前半のBTCは落ち着いた値動きになると想定していたが、相場は俄かに保ち合い上放れに成功した。昨日のIBITへの資金流入額は依然として公表されていないが、出来高は取引初日の3,770万口を超える4,280万口となった。また、現在公表されている7社の26日のビットコインETFの資金フローは、既に4億ドルの純流入となっており、ETF需要の回復がBTC相場の支援となった格好か。相場では「保ち合い放れにはつけ」が鉄則と言われ、BTC相場のブレイクアウトには逆らわないのが良策だろう。また、「旗は半旗の位置で羽ばたく」とも言われ、保ち合い放れ後の相場は、保ち合いとなる直前の値幅と同等幅動くと考えれば、目先のBTCは60,000ドル(≒903万円)を試す展開となりそうだ。オプション市場では60,000ドルストライクに建玉が集中しており、ガンマスクイーズで同水準まで相場が押し上げられる可能性もある。