雲上限維持で底堅いビットコイン 米雇用統計でどう動くか?
2月1日のビットコイン(BTC)対円は小幅に反発。ドル建てでは43,000ドル(≒629.2万円)を回復した。この日は未明に終了した米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合後にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が3月の利下げ開始の可能性を否定したことで、BTCは始値から売り優勢の展開で始まった。一方、相場はボリンジャーバンドのセンターラインや一目均衡表の雲上限といったサポートの密集する617万円周辺で下げ止まると、その後は底堅い展開となった。米国時間には、前日のNYコミュニティ・バンコープ(NYCB)の赤字決算で地銀の経営難を巡る懸念が尾を引く中、この日発表された米新規失業保険申請件数も2週連続で悪化し、米債利回りは序盤から急低下した。BTCはこれに逆行高となり、米時間は概ね小確りとした推移で630万円を回復した。
本日は1月の米雇用統計に注目が集まる。水曜日のADP雇用レポートでは月間雇用者数の増加が市場予想を大幅に下回ったが、ADPのレポートと雇用統計は相反する結果となることが多い。ただ、1月は年末商戦の臨時雇用需要の低下が期待され、少なくとも雇用者数の変化は12月の+21.6万人から減少するだろう。また、11月から伸びが加速していた前月比の平均時給も伸びが鈍化する可能性が高く、本日のBTCは44,000ドル水準となる644万円を試す展開が視野に入る。BTCは同水準の上抜けに成功すれば、保ち合い上抜けで相場が走ると指摘され、米国での現物ビットコインETF取引開始後の下げ幅を縮小する展開が見込まれる。
PDFリンク
bitbank Report 2024/02/02:雲上限維持で底堅いビットコイン 米雇用統計でどう動くか?