ビットコインは下げ一色 4万ドル周辺のサポートを僅かに割る
22日のビットコイン(BTC)対円は下げ一色となり、3週間ぶりに終値で600万円を割り込んだ。東京時間のこの日の相場は、中国・香港株式市場の下落に連れて上値を重くすると、見切り売りが加速し610万円を割った。欧州時間には600万円台前半で揉み合いに転じたが、FTXが顧客資産返還のために約10億ドルのGBTC(グレイスケールの現物ビットコインETF)を売却したと報じられると、相場は下げ足を速め600万円を割り込み、586.1万円まで下落した。これによりBTCはドル建てで心理的節目の40,000ドル(≒592.5万円)と、サポートとして指摘した一目均衡表の雲下限39,614ドル(≒586.8万円)も僅かに下回った。
昨日の相場下落でCMEのBTC先物は12月に開けた窓を埋めたが、現物BTCは一目均衡表の雲下限を終値で割り込んだ。加えて、ボリンジャーバンドでは相場下落に伴ってバンド幅が拡大し、下降バンドウォークが意識される形となっており、4万ドル周辺のサポートが機能するか自信がなくなってきた。GBTCの売り圧力に関しては、ビットコインETF全体への資金純流入から鑑みて実質的な影響度は引き続き軽微であると見ているが、市場のセンチメントに影響している模様だ。実際、昨日のBTCは米株の上昇や米債利回りの低下にも反応しておらず、目先では売りが出尽くすまでもう一段の調整が入る可能性に注意したい。相場が続落となれば、昨年11月に相場のレジスタンスとなった38,000ドル(≒562.7万円)が次の下値目途と見ている。
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bitbank Report 2024/01/23:ビットコインは下げ一色 4万ドル周辺のサポートを僅かに割る