ビットコインは失速 下値は堅いが目星い材料も乏しく
17日のビットコイン(BTC)対円は小幅に反落した。BTC相場は週明けから2日続伸し、この日は635.2万円で取引を始めたが、東京時間には中国の経済指標下振れを受けたアジア株式市場の全面安に連れてジリ安に転じ、欧州時間序盤には630万円近辺まで値を下げた。その後発表された12月の米小売売上高が市場予想比で上振れると、BTCは一時下値を試すも、ドル円相場の上昇により円建てBTC価格の下げは限定された。また、序盤に弱含んだ米株も中盤には下げ止まり、今朝方にかけてBTC相場は下げ幅を縮小。終値での43,000ドル水準(≒636.9万円)維持には失敗したが、底堅い推移となった。
本日のBTC相場も上値が重くも底堅い推移となるか。米小売売上高の上振れを受けてFF金利先物市場では早期利下げ開始観測が後退したが、依然として市場は50%以上の確率で3月の利下げ開始を織り込んでいる。また、ビットコイン上場投資信託(ETF)の取引開始で懸念されていたGBTCの売り圧力だが、火曜の時点でグレイスケールから2.5万BTCの流出があったことに対して、ブラックロックとフィデリティのビットコインETFには約2.6万BTCの流入があり、影響がキャンセルアウトされている。また、4日間のETFの総売買代金は110億ドルを超えたと報告されており、順調な滑り出しが相場の下支えとなっているか。目先では目星い買い材料も視野に入ってこないが、引き続き一目均衡表の雲上限の42,000ドル近辺(≒622.5万円)は相場のサポートになると見ている。