SECからまさかのETF承認誤報 BTC乱高下で市場は混乱
9日のビットコイン(BTC)対円は乱高下しつつも、終値ベースでは小幅な下落にとどまった。前日の相場急伸から一転してこの日のBTCは揉み合う展開で始まった。米時間序盤にヴァンエックのCEOがCNBCの番組で「全ての現物ビットコイン上場投資信託(ETF)が今週木曜日に取引開始される」と予想すると、相場は一時下値を試したが、すかさず下げ幅を奪回した。一方、本日未明には米証券取引委員会(SEC)がX(旧ツイッター)で現物ビットコインETFの承認を発表し、相場は一時695万円にタッチ。その後は下げに転じ一気に40万円ほど急落したが、ゲンスラーSEC委員長がこれを誤報と発表すると相場は持ち直し、下げ幅を縮小した。
結局SECによる現物ビットコインETFの承認は誤報だった訳だが、SECの発表が誤報と確定する前に相場が急落したことで、承認後の「Sell the Fact(事実確定売り)」の予行練習ができたか。本日はいよいよアークと21シェアーズが共同で申請するETFの最終判断期限となっており、承認の確報が出る可能性が非常に高い。尤も、昨日で「ETF承認後は相場が急落する」ということも確認できており、本日のBTC相場は一貫して上値の重い展開が続くか。相場では「波高きは天底の兆し」とも言われ、昨日のBTC相場の乱高下はトレンド転換の警告とも見受けられる。BTCも無期限先物市場では昨日の相場急落を受けても資金調達率(fr)が高水準となっており、本日はロングの投げを伴った相場の下落に注意したい。
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bitbank Report 2024/01/10:SECからまさかのETF承認誤報 BTC乱高下で市場は混乱