急落から一転して堅調なBTC ETFに振り回される
4日のビットコイン(BTC)対円は反発し、前日の下げ幅をほぼ掻き消した。米証券取引委員会(SEC)が1月に現物ビットコイン上場投資信託(ETF)を承認しない可能性が指摘され、3日のBTC相場は一時600万円を割り込んだが、ETF上場予定の複数米取引所がSECと会合を開いたと報じられたことで、再びETFの早期承認期待がBTC相場の支えとなり、4日東京時間には620万円まで回復した。この日は前日のフィデリティに続き、ETFを申請するヴァルキリーとギャラクシーがファンドの証券登録をSECに提出し、BTCは海外時間から上値を伸ばすと、米債利回りの上昇をものともせず44,000ドル水準(≒636.8万円)の回復に成功した。
昨日は米雇用関連指標が強めに出たが、BTCはETF関連報道に振り回される数日となっている。本日も12月の米雇用統計を控えているが、BTCへの影響はほぼ皆無か。一部ではSECが今週中にも判断を下す可能性が指摘されており、本日の米時間には要注意だ。昨日も指摘の通り、SECによる現物ビットコインETFの1月の承認は相応に織り込まれていると言え、事実確定売りが発生する可能性がある。加えて、BTCの先物市場は引き続きロングに偏っており、相場が強く押せば連鎖的なロングポジションの解消が起きる可能性が指摘される。現物ビットコインETFは暗号資産(仮想通貨)市場が待ち望んだ投資商品だが、短期的には相場急落を齎す時限爆弾となるか。