ETF承認ほぼ確実も上げ渋るBTC 先物市場の過熱感は加速
25日のビットコイン(BTC)対円は反発し、620万円を回復した。早朝の相場急落の反動でこの日のBTCは610万円から反発して始まると、米時間までは610万円台中盤での揉み合いに終始した。その後、ソラナ(SOL)を筆頭に一部アルトコインの上昇に連れ高となりBTCは620万円を回復。ただ、相場は44,000ドル水準(≒625.9万円)を目前に失速し、残りの米時間は上げ渋る展開に終始した。この日の米時間序盤には、米証券取引委員会(SEC)が現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)の申請企業に対して、「今月29日までに最新のS-1フォーム(修正案)を提出しないと1月初旬には承認されない」との旨を伝えていたことが明らかとなり、ETFの承認がほぼ確実となったが、相場の反応は今一つだった。
SECによる1月のビットコインETFの承認はほぼ織り込み済みと言え、相場への影響は限定された格好か。元より、年末に差し掛かり出来高が細る中、BTC相場が上値を追う展開にはなりづらいだろう。一方、BTCの先物市場では無期限先物の資金調達率(fr)が今年初めて0.03%を超え、市場のポジションのロングへの偏りが一層顕著になっている。現物市場での出来高増加を伴わないfrの上昇は相場の重石となる傾向があり、引き続き反対売買による売りの連鎖には要警戒だ。ドル建てのBTC相場は安値を切り上げる強気の推移となっているが、先物市場の過熱感を鑑みれば、45,000ドル(≒640万円)上抜けの余力が残っているかには懐疑的だ。
PDFリンク
bitbank Report 2023/12/26:ETF承認ほぼ確実も上げ渋るBTC 先物市場の過熱感は加速