BTCは前日高値タッチで反落 買い持ち増加に要注意か
21日のビットコイン(BTC)対円は620万円台での揉み合いで始まると、海外時間からはソラナ(SOL)相場の続伸を味方に630万円の上抜けを試した。その後、米時間に発表された第三・四半期の米GDP成長率や個人消費などの確定値が改定値から軒並み下方修正され、米債利回りは低下し、ドル円相場も下落。これに伴ってBTCは一時638万円まで急上昇したが、ドル建てで相場が前日高値にタッチすると、すかさず利食いが入り上げ幅を掻き消した。一方、この日は米経済指標の下振れを支援に米株が中盤から反発したことで、BTCもその後は下げ幅を縮小した。
本日のBTCは上値を試す展開が視野に入る。相場は終値での44,000ドル(≒625.2万円)の回復に失敗したが、循環物色で底堅い推移が続いている。加えて、本日は11月の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を控えており、結果が下振れとなれば昨日の経済指標より影響は大きいだろう。一方、BTC先物市場の資金調達率(fr)の上昇にも注意したい(第2図)。足元のfrは11月ぶりの高水準に達しており、市場のポジションが買い持ちにかなり傾いていることが示唆されている。こうした状況では買いの余力不足とショートポジションのロスカットによる相場上昇の燃料不足が指摘され、BTCの上値余地が限定される可能性がある。本日のBTCは45,000ドル(≒639.5万円)を目掛けた動きが期待されるが、同水準の上抜けは厳しいか。