市場はGBTC売り圧力を懸念か 下値余地は限定的と思う理由
18日のビットコイン(BTC)対円は続落し、相場は週明けからの上げ幅を縮小した。この日のBTCは633.7万円で取引を開始すると、東京時間は材料に乏しい中、自律反発の様相で小高く推移した。一方、海外時間に入ると戻り売りが入り失速。米時間序盤には、米株の上昇に連れて持ち直す場面もあったが、JPモルガンのアナリストがグレイスケールの現物ビットコイン上場投資信託(GBTC)からの資金流出に伴う売り圧力が今後もBTC相場の重石になると指摘すると、相場は急落に転じ、目先のサポートとして指摘した42,000ドル水準(≒621.4万円)を下抜けた。結局、相場は605万円近辺まで下値を広げ、ドル建てでは2週間ぶり安値を付けた。
昨日のBTCはJPモルガンの指摘に過剰に反応したように見える。GBTCからは連日巨額のBTCが流出しているが、米国の現物ビットコインETF全体で見ればこれまでに4.7億ドルほどの純流入が確認されている。これが相場上昇に繋がらない背景としては、過去24時間で現物BTCの売買代金は256億ドルあり(CoinGecko調べ)、単純にETFが占める市場規模が依然として小さいからと言えよう。とは言え、BTCは42,000ドルを割っており、本日も下値を模索する展開に備えたい。ただ、目先では心理的節目の40,000ドル(≒592.3万円)、CMEの窓埋め39,600ドル(≒586.4万円)、一目均衡表の雲下限39,550ドル(≒585.6万円)と、590万円周辺にサポートが密集しており、下値余地は限定的と指摘される。
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bitbank Report 2024/01/19:市場はGBTC売り圧力を懸念か 下値余地は限定的と思う理由