BTC週次分析|BTCは6週ぶり安値圏へ下落、ETF流出と取引所残高増加が重し

今週の値動き

- 今週のビットコインは、5月25日に1223万円近辺から取引を開始しました。週始めは比較的底堅い値動きとなり、価格は24時間移動平均線(24EMA)近辺で推移しながら、1241万円まで上昇しました。週前半は押し目では買いが入り、短期的には一定の下値の堅さが確認されました。
- しかし、週後半に入ると売りが加速し、相場は上値の重い展開へと転じました。価格は24EMAを下回ると、その後も同線を明確に上回ることができず、戻り売りが意識されやすい地合いとなりました。特に28日以降は下落基調が強まり、一時1150万円台まで下落しました。これはここ6週間の安値圏にあたり、短期的な相場の弱さを示す動きとなっています。
- 金曜日時点でも価格は24EMAを下回って推移しており、短期的なトレンドはなお弱含みです。足元では1160万円台から1170万円台で下げ渋る動きも見られますが、移動平均線の下位にとどまっている限り、上値では戻り売りが出やすい状況が続きそうです。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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- 無期限先物のファンディングレートを見ると、5月前半はマイナス圏で推移する時間帯が多く、先物市場ではショート優勢の局面が見られました。特に5月上旬から中旬にかけては、BTC価格が上値を抑えられる中でファンディングレートもマイナスに沈む場面があり、短期的には弱気ポジションが積み上がりやすい状況だったと考えられます。
- 一方で、5月中旬以降はファンディングレートがプラス圏に転じ、その後はおおむねプラス圏で推移しています。直近では0.005%から0.010%近辺まで上昇する場面も見られ、先物市場ではロング需要が強まっていることが確認できます。価格が1200万円台から1100万円台後半へ下落する中でもプラス圏を維持している点は、下落局面でも一定の押し目買いや反発期待が残っていることを示唆しています。
- ただし、価格が軟調に推移する一方でファンディングレートが高止まりしている点には注意が必要です。現物価格の上値が重い中でロングポジションが積み上がると、相場がさらに下落した場合にはポジション解消による売りが加速しやすくなります。そのため、足元のファンディングレートの上昇は、投資家心理の改善を示す一方で、過度なロング偏重への警戒材料にもなります。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
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- 先物価格乖離率を見ると、4月から5月中旬にかけてはおおむね2.0%前後を中心に推移していました。ビットコイン価格が上昇基調を維持していた局面でも、乖離率は過度に上昇しておらず、先物市場では極端な強気ポジションの積み上がりは限定的だったと考えられます。
- 一方で、5月後半に入ると乖離率は上昇し、直近では2.5%台まで拡大しています。BTC価格は1200万円台から1100万円台後半へ下落している一方で、先物価格のプレミアムは拡大しており、先物市場では中期的な反発期待が一定程度残っていることが示唆されます。
- ただし、価格下落局面で乖離率が上昇している点には注意が必要です。現物価格の上値が重いなかで先物プレミアムが拡大している場合、現物需要の強さというよりも、先物市場での買い戻しやレバレッジを伴ったポジション構築、または裁定取引の影響が反映されている可能性があります。そのため、乖離率の上昇だけを強気材料として捉えるのは早計です。
米国現物ETF

- 米国現物ETFのネットフローを見ると、4月から5月上旬にかけては資金流入が目立ち、ビットコイン価格の上昇を下支えしていたことが確認できます。特に4月中旬から5月上旬にかけては、複数回にわたり大きなプラスフローが発生しており、この期間のBTC価格は1200万円台後半から1300万円近辺まで上昇しました。現物ETFを通じた買い需要が相場の支援材料となっていた局面といえます。
- 一方で、5月中旬以降は状況が変化しています。ネットフローはマイナスに転じる日が増え、特に大きな資金流出が複数回発生しています。これに合わせるようにBTC価格も上値を切り下げ、1200万円台前半から足元では1100万円台後半まで下落しています。ETFフローの悪化は、現物需要の鈍化や利益確定売りの強まりを示唆しており、短期的な相場の重しとなっています。
- 直近でもETFのネットフローはマイナス圏で推移しており、資金流入による下支えは弱まっています。価格が反発するためには、ETFフローが再びプラスに転じ、現物需要の回復が確認されることが重要です。反対に、資金流出が継続する場合は、戻り局面でも売り圧力が意識されやすく、BTC価格の上値は抑えられやすい展開が続く可能性があります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所保有BTCの推移を見ると、4月前半から下旬にかけては保有量が大きく減少していました。一般的に、取引所からBTCが引き出される動きは、売却可能な供給量の低下を示唆するため、中長期的には価格の下支え材料と捉えられやすい傾向があります。実際に、この期間のBTC価格は上昇基調を維持しており、取引所残高の減少が需給面で相場を支えていた可能性があります。
- 一方で、5月に入ると取引所保有BTCは底打ちし、徐々に増加へ転じています。特に5月後半には増加ペースが強まり、BTCが取引所に戻されていることを示し、投資家が売却や利益確定に備えている可能性があります。
- この取引所残高の増加と同時に、BTC価格は1300万円近辺から1200万円台、さらに足元では1100万円台後半まで下落しています。価格下落局面で取引所保有BTCが増加している点は、短期的な売り圧力の高まりを示唆しており、相場の上値を抑える要因となっています。
2.含み益アドレス割合

- 含み益アドレス割合を見ると、4月から5月上旬にかけては上昇基調が続き、BTC価格の上昇とともに投資家の含み益状態が改善していました。5月上旬には同指標が66%近辺まで上昇しており、保有アドレスの多くが利益を抱える状況となっていました。この時期は価格も1300万円近辺まで上昇しており、市場全体の投資家心理は比較的良好だったと考えられます。
- 一方で、5月中旬以降はBTC価格の下落に合わせて、含み益アドレス割合も低下しています。直近では60%を下回る水準まで低下しており、高値圏で購入した投資家の一部が含み損に転じている可能性があります。含み益アドレス割合の低下は、相場参加者の利益余地が縮小していることを示しており、短期的には投資家心理の悪化を示唆する材料です。
- ただし、過去の相場の大底では、含み益アドレス割合が50%近辺まで低下するケースが見られます。これは市場参加者の多くが含み損を抱え、売り圧力がかなり出尽くした局面で形成されやすい水準です。足元の含み益アドレス割合は低下傾向にあるものの、まだ50%近辺には達しておらず、本格的な大底圏を示唆する水準とはやや距離があります。
まとめ
- 今週のビットコインは、週前半こそ底堅く推移したものの、週後半に売りが強まり、一時1150万円台まで下落しました。金曜日時点でも価格は24時間移動平均線を下回っており、短期的には上値の重い展開が続いています。
- デリバティブ市場では、ファンディングレートや先物価格乖離率が上昇しており、一定の反発期待は残っています。ただし、現物価格が軟調な中でロング需要が高まっている点には注意が必要です。現物買いが伴わない場合、下落時にポジション解消の売りが出やすくなる可能性があります。
- 現物市場の動向としては、米国現物ETFでは資金流出が目立ち、取引所保有BTCも増加傾向にあります。これらは短期的な売り圧力を示す材料です。また、含み益アドレス割合も60%を下回っており、投資家心理の悪化が確認されます。ただし、過去の大底圏で見られる50%近辺にはまだ達しておらず、下値余地には引き続き注意が必要です。
- 総じて、足元のBTC相場は短期的な弱さが意識される局面です。今後は24時間移動平均線の回復、ETFフローの改善、取引所保有BTCの増加一服が確認できるかが焦点となります。これらの改善が見られるまでは、戻り局面でも上値の重い展開が続く可能性があります。








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