寿司料理長の辞任でDeFiブームも小休止か
先週末、SushiSwapの創業者で料理長を名乗るNomi氏が開発用資金を市場で売却したことで、コミュニティから批判が起こり料理長の座を降りることを発表した。開発権限は暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのSam Bankman-Fried CEOに譲渡された。
Nomi氏は開発者へ提供されていたSushiトークンを市場でETHに変換し時価にして約1300万ドル相当を手に入れたとされている。Sushiトークンの総供給量の10%が開発資金としてNomi氏に提供されていた。
Nomi氏が開発資金を現金化しているとの事実が市場に伝わると、Sushiトークンが投げ売られ先週土曜に4.8ドルから一時1.2ドルまで急落した。日次の下落率は50%を超えていた。その後、Bankman-Fried CEOが開発を引き継ぐとのツイートを行うと価格は回復し、現在2.8ドルほどで取引されている。
Nomi氏は今後もSushiSwapの開発に携わっていくとしており、詐欺を働く意図はなかったと釈明している。他方、先週末はDeFi系トークンが強く売られ市場から資金が引き上げられている。DeFiプロジェクトにロックアップされて資金もピークから20%ほど減少した。
Defiブームが落ち着いてきたためか、イーサリアムのトランザクションコストも下落している。ピーク時は14.5ドルを記録していたが現在は3.3ドルまで下落している。これはイーサリアムの価格が下落した影響もあるがネットワークの混雑も解消されつつある。寿司料理長の辞任をきっかけにDeFiブームが小休止期間に入ったのかもしれない。