Bitcoin Weekly Review: 今週は上値を切り下げる展開に、取引所保有BTCは減少傾向
今週の値動き
- 今週のビットコインは4月3日の376万円近辺から取引が始まりました。週始めは上値が重い展開となり一時価格は364万円まで下落しましたが、即座に反発し底堅さも見られました。週半ばはレンジでの推移となり、4月5日に高値を試す場面もありましたが、レジスタンスを超えることはできませんでした。先週から上値を切り下げるトレンドラインが形成されており、短期では弱気の形となっています。現在も価格は24時間移動平均線(24EMA)を下回り推移しています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
- 今週のビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)は小幅にプラスで推移しています。足元で価格が底堅い推移を見せているため、ロングポジションの比率が多いことを示唆しています。足元では0.005%で推移しており、大きくプラスになっているわけではありません。
2.ロング・ショート清算
- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、ロング側で1400万ドルの清算が発生しました。足元で価格が底堅い値動きとなっている一方、ショート側では目立った清算はありませんでした。現在の相場では大きなポジションの偏りがないことを示唆しています。
3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は今週もプラスで推移しています。現在は3.2%で推移していますが、1週間前と比べると小幅に下落しています。同指標では乖離率が大きくプラスの時は相場の過熱感を示し、今年2月には一時5%まで上昇していました。現在の価格は年初来高値で推移しているものの、デリバティブ市場では乖離率が3%前後に抑えられそこまで過熱感はありません。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で減少しています。継続的に現物が取引所から引き出されていることがわかります。取引所保有BTCの減少はユーザーからの売り圧力の減少を示唆します。現在の状況が続くなら、今後も底堅い値動きが期待されます。
2.含み益アドレス割合
- 現在の含み益アドレス割合は足元で70%を超えて推移しています。価格も年初来高値圏で推移しているため、含み益アドレスも高い水準です。現在は約1年振りの高い状態となっています。73%を超えた辺りから値動きの上値が重くっており、利益確定の売りも出ているものと考えられます。すでに多くの投資家が利益を出している状態にあり、今後価格が上昇するには新規層の買いが必要になるでしょう。
まとめ
- 今週の相場は高値を試す動きもありましたが、結果として高値更新に失敗し弱気の形となりました。現在は徐々に高値切り下げ、売りの流れが強い状態です。デリバティブ市場では相場に強い過熱感はなく、今後下落したとしても下落幅は限定的になることが予想されます。オンチェーンでは取引所保有BTCが減少していることは、強気筋にはプラスでしょう。一方短期的には値動きが弱含んでおり相場が押す展開となる可能性もあります。短期の売りが一巡した後に再度上値を追う動きに期待です。