Bitcoin Weekly Review: 弱い値動きとなったGW明け相場、含み益アドレス割合は67%まで低下
今週の値動き

- 今週の相場は5月8日の390万円近辺から取引が始まりました。ビットコインは月曜日から売られる展開となり、火曜日には370万円まで下落しました。370万円を付けた後は横ばい推移となり、10日のアメリカ時間に一時380万円まで回復しました。この日は米CPIの発表があり、インフレ鈍化の兆しが見られたため一時的に上昇しました。一方、先週末から続く弱気の流れは変わらず即座に売られ、価格は364万円まで下落しました。現在も24時間移動平均線(24EMA)を下回り推移しています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

今週のビットコインの資金調達率(FR)はプラスとマイナスが入り混じる推移となりました。価格が下落した際にはマイナスに転じる場面がある一方、価格が横ばい推移に転じるとプラスを回復しています。無期限先物取引を利用する投機筋はポジションの入れ替えを繰り返しており、大きなポジションの偏りがない状態です。投機筋は相場の方向感を決めかねている様子です。
2.ロング・ショート清算

- 先物市場におけるロングとショートの清算推移は、今週の値動きが弱含んだためロング側で多く清算が発生しました。5月8日に900万ドルを超えるロング清算が発生したことに加え、5月10日には4300万ドルのロング清算がありました。ロング清算が4000万ドルを超えるのは3月以来となります。10日には一時380万円にタッチし今週の高値を更新した後に価格が急落したため、多くのロングポジションが清算されました。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で低下傾向にあります。現在は1.9%ほど先物価格が高い水準で取引されています。ここ1ヶ月半で最も低い水準となっています。先物取引を扱うトレーダーは短期で買いを控えており、投機熱は減退傾向にあります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落しています。ユーザーが取引所から現物を引き出す動きが活発化しています。取引所保有BTCは4月に増加傾向にありましたが、足元の下落でこの増加分をほぼ解消しました。同指標の下落はユーザーの売り圧力の減少を示唆しています。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインアドレスで利益が出ているアドレスの割合はここ3週間で最も低い水準となっています。現在は67%程度となっており、今年最も高かった75%からはかなり低下しました。今週に入り価格が下落したため、含み益アドレス割合は約3ヶ月ぶりの低水準となりました。
まとめ
- 今週の値動きはかなり弱い展開となり、GW明けの相場は買いが弱い状態となりました。現在も反発の兆しが見られず、続落に警戒が必要です。弱い値動きとは対照的に先物価格乖離は縮小し、取引所保有BTCも低下傾向にあり、今後の売り圧力は徐々に減少していくことが予想されます。含み益アドレス割合も67%まで下落し、相場の調整はかなり進んだと言えるでしょう。短期的な売り相場のモメンタムが変われば価格反転の兆しも見えてくるでしょう。







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