ビットコインは4週続伸 SOL急伸でアルトターン本格始動の様相

6日〜12日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比389,316円(7.44%)高の5,625,001円と、前週の年初来高値5,406,219万円を大幅に更新し4連騰を記録した。
9日にドル建てで38,000ドル(≒576.1万円)にワンタッチした後に540万円まで急反落したBTCだったが、ソラナ(SOL)主導で一部アルトが上昇すると、翌10日には戻りを試し、560万円を回復した。また、この日は11月の米ミシガン大学消費者信頼感指数が、市場予想の63.7を上回る60.4となったものの、5月ぶりの低水準に低下したことで、この先のインフレや消費関連指標に対する期待感から米株が大幅上昇し、BTCは連れ高で560万円台後半まで戻した。
週末に入るとBTC相場は失速したものの、SOLやアバランチ(AVAX)相場が急伸劇を繰り広げ、560万円周辺で底堅い推移に終始した。

17日までに米証券取引委員会(SEC)が現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)を承認する可能性や、本格的なアルトターン(アルトコインへの資金流入)による循環物色の加速により、今週のBTC相場も上値を試す展開が視野に入る。目先では、10月の米消費者物価指数(CPI)と小売売上高の発表を控えており、インフレペース鈍化や消費の減速が示されれば、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止するとの思惑から、米経済のファンダメンタルズもBTC相場の味方になることが期待される。
一方、テクニカルの側面では、強弱シグナルが入り混じる状況が続いている。BTCは移動平均線のパーフェクトオーダーと一目均衡表の三役好転が完成しており、足元では相場がボリンジャーバンドの+1σを回復すると共にバンド幅が拡大しつつあり、上昇バンドウォークも意識される(第3図)。その一方で、BTCの相対力指数(RSI)は相場上昇と逆行する弱気のダイバージェンスが発生しており、上昇トレンドの転換を示唆している。
RSIのダイバージェンスは、今年1月〜2月と8月〜9月にかけて発生しており、どちらも発生から1カ月前後で相場トレンドの反転を当てた確度の高いシグナルと言える(第2図)。足元のRSIのダイバージェンスは10月25日を基点に始まっており、今週15日で発生から3週間となることから、週後半や来週にかけては相場トレンドの転換に注意が必要か。
BTCは引き続き40,000ドル水準となる606.4万円までの上値余地があると見ているが、その期限にもそろそろタイムリミットが近づいていると言え、相場の上下双方向に対するこまめなリスク管理を怠れない1週間となりそうだ。





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bitbank Report 2023/11/13:ビットコインは4週続伸 SOL急伸でアルトターン本格始動の様相