アルトコイン高続く仮想通貨市場 本日からBTCに買い手戻るか
先週(3月29日〜4月4日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比328,742円(5.37%)高の6,450,422円と3週間ぶりに反発。対ドルでは節目の58,000ドルを回復し、前週安値の50,000ドルから2月高値の58,367ドルを試す展開となっている。
先週のビットコインは、週明けからVISAのUSDC決済と、ペイパルの暗号資産(仮想通貨)決済サービス開始を追い風に上値を伸ばす展開を繰り広げ、週央には660万円にタッチした。その後は、仕掛け的な売りが入ったり、アルトターンが発生したりしたが、強気のADP雇用統計やゴールドマンの仮想通貨投資商品検討、さらにはコインベースの上場日程決定が相場の支えとなり、ビットコインは上値が重くも底堅く推移し、650万円で踊り場を形成した。
2日には、東京市場で相場は60,000ドル(≒663万円)を試しにいく展開となり、一時、664万円にタッチ。一方、この日米労働省が発表した非農業部門雇用者数は、前月比91.6万人増と上振れたが、この日は米市場がイースターで休場となった影響か買い手が現れず、失望感から売り優勢となり上げ幅を縮小。4日には630万円まで押したが、一目均衡表の転換線や中期上昇トレンドライン(第2図)がサポートとなり、アルトコイン高に連れる形で645万円まで値を戻している。


2日から3日にかけての相場下落でビットコインは60,000万ドルトライに失敗し、対ドル2月高値の維持にまたも失敗した。現在のレートで対円に換算すると、645万円〜663.3万円となるが、このエリアはなかなかしぶといレジスタンスとなりそうだ。目先では、2月高値割れによる失望感や、短期レンジの下限割れによるテクニカル的な売りも想定さる。
ただ、本日から米市場が連休明けとなることから、買い手が戻ってくることも期待される。先週は米経済指標も概ね強気となっていたこともあり、本日のNY時間からはリスクオンムードがビットコインにも波及する可能性もある。加えて、ビットコインと相関性の高い米5年物ブレークイーブン・インフレ率は2日に2.58%と、およそ1週間ぶりの水準に戻しており、ファンダメンタルズの観点からはビットコインが買い支えられてもおかしくない状況と言えよう。
よって、今週は上述の通り、テクニカル的な売りは想定されるが、下値余地は限定的と見ている。日足ボリンジャーバンド・センターラインの622万円や、4時間足の200本移動平均線が走る606万円周辺では押し目買いが入りやすいだろう。
週末にかけてアルトコインの買いも引き続き旺盛となっており、物色買いの順番が回ってくれば、ビットコインは対ドル2月高値の回復も視野に入る。





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bitbank Report 2021/04/05:アルトコイン高続く仮想通貨市場 本日からBTCに買い手戻るか










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