ビットコインキャッシュ独歩高 プレフォーク取引開始で需要増?
13日のビットコイン(BTC)対円相場は9,704円(0.8%)安の1,206,291円と、7日ぶりに反落。相場が6日連続で上昇したのは、実に約半年ぶりだった。
東京時間のこの日の相場は、一部アルトコインの売りにつられるも、ビットコインキャッシュ(BCC)に買いが入ったことでBTCは121万円周辺での綱引きに終始したが、NY時間序盤にドル高が進行し金相場が下げ足を速めると、BTCも追随して一時は120万円を割り込んだ。一方、終盤からは本日イベントを控えるXRPや、前日に買いが集まったイーサリアム(ETH)等、主要アルトコインが切り返し、BTCは終値で120万円を死守した。
やはり英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の通商交渉を巡ってユーロが弱含んでおり、対ドルでの下落がドルインデックスの上昇に拍車を掛けると共に、金相場の重石となっている。本日からはリップル社主催のSWELLも開催され、XRPの「SWELL下げ」による目先のセンチメント悪化には注意したい。

他方、昨日のBCC相場急伸が今後どう市場に作用するかも気になる。BCCの対円は昨日、前日比1,490円(5.9%)高と、時価総額上位10銘柄で独歩高となった。背景には、米ポロニエックスが同通貨のプレフォーク取引を開始したことが、需要増加の切っ掛けとなったと考えられる。
ビットコインキャッシュは11月15日に予定されるハードフォークによるプロトコルの定期アップデートの際に、Bitcoin ABC(BCHA)とBitcoin Cash Node(BCHN)を筆頭とする2つのチェーンに分岐する見通しだが、ポロニエックスでは既にBCCを1 : 1の比率でBCHAかBCHNのトークンと交換し、取引をすることが可能となっている。現時点では、BCHN=229ドル、BCHA=55ドルとなっており、市場は新たなマイナー報酬制度に反対するBCHNを支持しているようだ。
BCCの分岐は市場にとって「苦い思い出」であり、ハードフォーク前後での価格の動きには注意が必要だが、ポロニエックでの取引開始が短期的なBCC需要を喚起するか。今週は「SWELL下げ」への懸念が残るが、BCC相場上昇が思いがけない形でBTC相場の支えとなるか。






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bitbank Report 2020/10/14:ビットコインキャッシュ独歩高 プレフォーク取引開始で需要増?










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