なかなか動かないビットコイン 次回難易度調整は上下どっちか?
18日のビットコイン(BTC)対円相場は7,113円安(- 0.7%)の1,006,118円と2日続落。17日早朝に14.95%と大幅なマイニングディフィカルティーの上昇を記録し上値を重くした相場は、ハッシュレートの伸びが鈍化したこともありジリ安が続く一方で99万円台での押し目買いに支えられ、終値ベースでは小幅な値動きが続いている。短〜中期物のヒストリカルボラティリティー(HV)も低下基調が継続し、依然、トレンドの始まりを示していない(第1図)。17日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言では、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究に本腰を入れるとの意欲的な発言があるも市場ではさほど材料視されず、この他にも特段材料は出なかった。18日には米景気先行指標総合指数が前月比で2.8%上昇したことを受け、逃避需要の後退が想起されたかNY市場時間の相場は一時下値を伺う場面も見られたが、やはり99万円台で切返し100万円を奪回。昨今注目される株価の動きもここ2日間で比較的に落ち着き、暗号資産(仮想通貨)市場では決定打となるような手掛かりが乏しい状況が続いている。
幸いにもビットコインのハッシュレートは100 Ehash/s周辺を維持ししているわけだが、次回のディフィカルティー調整は-9%(diff.cryptothis.com)〜+12%(btc.com)と、ソースによりコンセンサスが取れておらず、先行きを見定め難い。中国が雨季に入ったことで、電気料金の引き下げでハッシュレートが上昇しても良い頃かと思えるが、相場の方向感の乏しさからマイナーも躊躇を余儀なくされている状況か。引き続きネットワークのファンダメンタルズを注視しつつ、大口動向への警戒が怠れない状態が続きそうだ。
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bitbank Report 2020/06/19:なかなか動かないビットコイン 次回難易度調整は上下どっちか?