BTCは半減期を無難通過 米マイナス金利導入の可能性あるか?
12日のビットコイン(BTC)対円相場は92万円で下げ渋り、終値は2.4万円高(+ 2.62%)の94.6万円と5日ぶりに反発した。半減期を翌日に控えた週明け11日の相場は乱高下となり、急落した10日終値(93.5万円)から上下に5万円ほど動いたものの、12日午前4時23分に63万番目の半減期ブロックが採掘されると、ネットワーク動向を見守るように様子見ムードが広がった。半減期直後はブロックタイムが平均的とされる10分を超過するブロックも確認されたが、ブロックタイムの遅延は比較的速やかに解消され、安心感が広がると、相場は92万円周辺で下げ止まりジリ高に転じた。この日は米ErisXが米国初となる商品先物取引委員会(CFTC)認可のイーサリアム(ETH)先物を取引開始した他、米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長が、時期尚早な経済活動の再開がコロナ感染拡大の第2波を起こしかねないと警告したことが支援材料となった一方、テレグラムが米証券取引委員会(SEC)との長期にわたる攻防の末、独自ネットワーク(TON)とトークン(Gram)プロジェクトを閉鎖すると発表されると、96万円周辺で上値を重くした。
本日のBTCも底堅い展開が予想される。半減期後もビットコインのネットワークは安定しており、シカゴマーケンタイル取引所(CME)の窓埋めも、依然、完了していない。欧米でのロックダウンの段階的解除による感染拡大リスク再燃への懸念も、BTCの支援材料となってもおかしくないと見ている。
市場では、本日の米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長講演に注目が集まっている。パウエル議長を含め、多くのFRB関係者はマイナス金利導入に否定的な姿勢を示してきたが、市場ではそれを織り込む動きも見えてきている。講演では慎重姿勢を保つことが予想されるが、この先でマイナス金利が導入される可能性が示唆されるかや、否定的姿勢がわずかにでも軟化するかに注目したい。
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bitbank Report 2020/05/13:BTCは半減期を無難通過 米マイナス金利導入の可能性あるか?